ALTRA（アルトラ）/モンブランカーボン/MENS

見るからに履き心地の良さそうな厚めのスタックハイトなど、見た目にはボリュームがありますが、重量は309g（US10.5/28.5cm）と非常に軽量です。この快適さと軽さのバランスこそ、モンブランのトレイルシューズとしての特徴です。

アウトソールに採用したビブラム社の「Vibram®︎ Litebase」をご覧いただくと、このシューズの個性がよくわかるでしょう。
ラグの配置は必要な箇所に最小限に絞り、それ以外の部分はミッドソールが見えるほど肉抜きされています。
この大胆なデザインにより、岩場でも信頼度の高いグリップ性能やアルトラらしい快適な履き心地を維持しつつ（泥抜けが良くなるメリットもあり）、大幅な軽量化に成功。極限のスピードを追求するユーザーのリクエストに応えています。

軽量で反応性に優れたミッドソールは、コアに超反発なミッドソールAltra EGO™ PROを、リムに快適さと耐久性に優れたAltra EGO™ MAXを使用。

さらに、このシューズは、オリジナルのモンブランの特徴を多く受け継ぎつつ、さらに進化させています。
素早い反発性のあるフルレングスの「Carbitex™ Monoflex カーボンファイバープレート」を内蔵することで、高い推進力を実現しました。
ハイクッションモデルでありながら、ボトムを幅広な台形状に設計されているので、この手のシューズを履き慣れていないランナーも安心な安定性も兼ね備えています。

アッパー前足部には、軽量かつしなやかで通気性に優れた薄手のメッシュ素材を採用。
柔軟性を損なわないよう、トウ部分の必要な箇所にのみ、少し幅広のストーンガードを設けています。

ヒールカップとシュータンのクッション材は、同社の他のラインナップと比較すると薄めなフォーム材を使用。
軽量化を図るとともに、長距離を走ったり、悪天候時に水分を吸収しづらく、速乾性にも優れた仕様です。

また、シューレースが前足部まで配されていることも特徴です（定番モデルのローンピークよりもホール自体が１つ多い）。
急峻なトレイルの下りでは、シューズ内で足が動いてしまうと踏ん張りが効かなくなるばかりか、つま先を傷める原因にもなってしまいます。「モンブランカーボン」はそうしたテクニカルなコースでの使用を想定し、つま先側までフィット感をタイトに調整できる設計です。
もちろん、アルトラらしく足指は自在に動かすことができるので、ストレスの少ない軽快な足さばきも実現しています。

幅広いユーザーを想定した同社の定番モデル「ローンピーク」をアルトラの入門モデルとするならば、「モンブランカーボン」はアルトラの良さを知りつつ、トレイルレースで結果を求めたいストイックなユーザー向けのハイエンドモデルと言えるでしょう。
アメリカよりもアップダウンの激しい日本のトレイル環境では、急峻でロッキーなヨーロッパアルプスのトレイル環境を想定してデザインされた「モンブランカーボン」は力を発揮してくれるはず。
軽さを求めながらも、怪我にも配慮したシューズを探している欲張りなランナーにこそ、ぜひ履いていただきたい実力派モデルです。