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すてん /

ぺたん /
  • 左:ぺたん 右:すてん
    左:すてん 右:ぺたん
    YAMAP(ヤマップ)/山×ものづくりヤマニンギョウ
    YAMAP(ヤマップ)/山×ものづくりヤマニンギョウ
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    「山×ものづくり」プロジェクトが生んだ新しい山の相棒、「ヤマニンギョウ」

    YAMAP(ヤマップ)/山×ものづくりヤマニンギョウ

    伝統工芸の技術をいかした山道具の開発をおこなう「 山×ものづくり」プロジェクト。今回ご紹介するのは、博多人形の造形技術を生かした「ヤマニンギョウ」です。

    400年の歴史を持つ博多人形は、素焼きの生地に直接彩色される独特な温かみを持ち、古くからお土産として、また季節を彩る飾り物として親しまれてきました。

    「 山×ものづくり」プロジェクトでは、博多人形師の持つモチーフを写実的に表現する造形技術を生かし、家にいながらも山に思いを馳せることのできる、野生動物をモチーフとした「ヤマニンギョウ クマ」をつくりました。

    「山×ものづくり」プロジェクトとは?

    YAMAP(ヤマップ)/山×ものづくりヤマニンギョウ

    「山×ものづくり」プロジェクトとは、YAMAPが、福岡県八女市を拠点とする地域文化商社「うなぎの寝床」とタッグを組み、日本の工芸技術を生かしたアウトドアアイテムを開発するプロジェクトです。これまでにも「ヤマフロシキ」や「ヤマオウリョウキ」などの商品を開発してきました。
    今回はこの「山×ものづくり」プロジェクトに、さらに伝統工芸の商品開発やブランディングを手がけるデザインディレクション会社「TIMELESS」が加わり、YAMAPの本社がある福岡県の事業である福岡県伝統的工芸品新商品開発事業の一環として2021年に発足。事業が終了した後も商品発売に向けて試作や調整を重ね、ついに商品が完成しました。

    繊細なイメージの伝統工芸品と、ハードに使う山道具は、一見すると真逆の性質を持つものの様に思われるかもしれません。しかしこのプロジェクトは、地域の素材を用いて道具を作り出す伝統工芸の文化と、地域の風土や自然を楽しむ登山・アウトドアとの相性に可能性を見出したところから生まれました。

    こだわりの造形技術から生まれたフォルム、「ぺたん」と「すてん」

    YAMAP(ヤマップ)/山×ものづくりヤマニンギョウ

    「ヤマニンギョウ クマ」は山道具ではありませんが、山に行けない忙しい日々も、後ろ髪を引かれつつ下山した後も、家にいながら山への思いを馳せることのできる、今までの山道具とはちょっと違った、新しい山の相棒。
    山の中で、会えるようでいて会えないクマ。もちろん遭遇は避けたいですが、今登っている山のどこかにクマたちの世界があると思うとロマンを感じます。
    登山者にとっては、そんな畏怖や憧れの存在でもあるクマを、愛らしい姿の人形に再現したのが、「ヤマニンギョウ クマ」の「すてん」と「ぺたん」です。

    YAMAP(ヤマップ)/山×ものづくりヤマニンギョウ

    「すてん」と「ぺたん」は、博多人形師の松尾吉将さんが原型づくりから型取り、彩色までを手がけました。まずはデッサンから始めた松尾さん。ツキノワグマなのか、ヒグマなのか、どんなポーズか、型取りはしやすいかなどを細かく詰めていきました。そして最初は粘土で荒彫りをして、徐々に形を定めていきます。

    YAMAP(ヤマップ)/山×ものづくりヤマニンギョウ

    今回、モチーフとなったのはヒグマ。肉付きがよく丸々としたフォルムが出せることや、ツキノワグマの体色である黒では、ディテールがつぶれやすいということからヒグマに。彩色にはエアブラシも使用して毛色の濃淡を出しています。
    最初は、サケをくわえた木彫りのようなポーズや、リュックを背負ったようなデフォルメされたものもアイディアとしてあがっていました。しかし、博多人形の写実性をよりいかすため、動物の生態がリアルに表現できるこの2ポーズになりました。
    上の写真は、「すてん」の原型と型。これは、4分割の型で作られますが、デッサンの時点から、このような型取りの工程も加味しながら形を考えます。

    目を入れて、人形に命を吹き込む

    YAMAP(ヤマップ)/山×ものづくりヤマニンギョウ

    人形で特に大事なパーツは顔。その中でも目は人形の命ともいわれます。松尾さんは、人形の面相には、筆を入れる時の自分の状態が表われるといいます。今は亡き師匠でもあった父親からは、顔に筆を入れる作業は、なるべく午前中のまだ体が疲れていない時間帯に取り掛かるように言われていたそうです。

    「ヤマニンギョウ」の目は、ただの点にするのか、黒目の中に白い点は入れるのか、掘り込むのかなどの試行錯誤を重ね、瞳の中に光の角度で艶が出る塗料をのせることで、柔らかい雰囲気を出すことができました。

    ギリギリまで何度も調整を重ね、愛らしい雰囲気の中にも、肉球や爪、背中の肉付きなど、細かい部分にリアリティを感じさせる人形が完成しました。

    伝統工芸と山道具の出合い

    YAMAP(ヤマップ)/山×ものづくりヤマニンギョウ

    最初に「ヤマニンギョウ」の話を聞いた時は、あまりピンとこなかったという松尾さん。しかしこのプロジェクトを通して、 原型づくりの得意な博多人形師の技術を様々な素材に生かしていけば、いろんな可能性が生まれるのではと話します。

    山道具と伝統工芸が出合うことで、山に思いを馳せる時間をつくるという新しい山道具が生まれました。いつもそばにあるだけで愛着の湧く人形。写真や絵画のように、家にいながらにして山を想うことのできる「ヤマニンギョウ」は、きっとあなたの山行を家で見守る山の相棒になってくれるでしょう。
    山好きな方への贈りものにもおすすめです。